横に並んだヤシの木とその前にはるか遠くに敷かれたオレンジ色のカーペット。太陽が沈む午後の時間なので、ヤシの木の間には、爛熟した光が降り注ぐ。その光は水平線の底に座って、忽ち一部となる。微弱な色彩の対比が高雅だ。
オレッキル第3コースを経由する道で、偶然出会った壮観。オレンジ色の草原と海が自然に接する姿が、かなりエキゾチックな情趣を醸し出す。ところで、このすべてはどこから来たのか。聞くところによれば、近くの工場から来たそうだ。自分なりの役割を果たしたミカンは、皮だけが残り、海風に乾かされる。そして、うまく乾かしたミカンの皮は漢方薬になるため、化粧品になるため、あるいはよく煎じられているお茶になるため、また別の場所に行く支度を終える。