白昼夢(はくじつむ)。辞典では次のように説明されている。 「満たされていない欲望を満たすために、非現実的な世界を想像すること。」 太陽の光がひときわ強く照らす日、サングムブリ(噴火口)をゆっくりと歩いた。まるで夢の中に入っているような錯覚に陥る。たとえ束の間の夢であっても、余韻は急いで離れることはない。
青い空と緑の野原の間に西風が通りかかる。広々とした風光明美な景色で心もゆったりとした気分になる。天然ものらしくサングムブリは、きれいな身なりをしている。それぞれの方法で瞬間を収めている人々、広い野原で昼寝を求める人々、風景にリズムにのせられている人々。まるで水彩画のような風景の中の人々は、誰もがみな幸せに見える。軽く、涼しく吹く風が愛を歌うここで、皆が「軟風恋歌」の情趣にびっしょりと濡れる。