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Volume 04 | ミュージカル「ドラキュラ」、短かったが強烈だった2週間の旅、息をするように進化する「特化された」ミュージカル俳優キム・ジュンス

by burning posted Sep 20, 2016
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愚問に賢答に対応した機転「プレスコール」
去る1月26日、世宗文化会館大講堂。 2016年上半期の公演界最高の話題作ミュージカル「ドラキュラ」のプレスコール現場。 「ドラキュラ伯爵」と「ミナ」の世紀を超えた悲しい運命的な愛を描いたハイライトシーンの試演が終わって、出演者たちの質疑応答が行われた。
フロアにマイクが渡され、ある記者が口を開いた。
「キム・ジュンス氏はセクシーだったり、ハスキーだったりするユニークで比較しにくい声を持っていると思います。バイブレーションや、いくつかの似ているトーンが続いていると、疲れを感じることもあります。ミュージカル俳優として本人の声をどう思いますか?」
瞬間、場内は水を浴びせられたように冷ややかな雰囲気になった。聞く人によっては非常に不快に感じられる敏感な質問だった。毎回期待を超えるしっかりしていて優れた実力一点張りで、他の誰にも代替できないという評価を受けている俳優に、それもデビュー作から男優新人賞を総なめにし、最年少主演男優賞を獲得した俳優に投げる質問として無礼だという印象を与えるほど挑発的だった。それは、まるでベテラン俳優に「なぜあなたは演技がワンパターンで同じですか?」と尋ねることと違わない。
程度を超えた質問に戸惑ったり、硬直してしまうはずのことなのに、キム・ジュンスはむしろ冷静に自分の主観で語った。彼の堂々たる姿を見て、いつの間にか「ミュージカルのブルーチップからアイコンに」成長した貫禄が感じられた。
「ミュージカルというのは定型化された声があることではありません。声だけをみた時、他の俳優たちに比べて相対的にユニークだといわれているのは事実です。歌謡を歌う時も、いつもそのような話を聞いてきました。しかも、よりクラシックな雰囲気がするミュージカルでは、なおさらそのように感じられると思います。」
彼ははきはきと話し続けた。クワッドラッフルにキャスティングされたデビュー作<モーツァルト!>の逸話を付け加えて、聞き手に理解してもらえるように話した。
「初期には、私も声楽的な要素や雰囲気を表現しようと努力しましたが、そのせいで右往左往しました。ところが、ある方にこのような言葉を頂きました。 「俳優はたくさんいる。しかし、キム・ジュンスという俳優に会いたい観客はキム・ジュンスならではの色を持っている表現や歌、演技を見に来るのだろう。それが釣り合わないと、あなたを見に来る観客数は減る。しかし、それもうまく表現できれば、それはまた大きな魅力となるはずだから、あえて他人のように人のまねをしてはいけない」と。 <モーツァルト!>の当時、主演4人がいました。私が他の俳優と同じトーンや雰囲気で歌うなら、4人の俳優をキャスティングする理由がないでしょう。」
現場にいた記者みんながうなずいた。どんな流麗な筆致の記事よりも、彼の一言がはるかにインパクトあった。
「もちろん、以前は歌謡アルバムを作業する時とミュージカルとの切り替えが大変なこともありましたが、今は非常にスムーズに分けられます。あまり違和感のないレベルで「自分の色を保持しながら行こう」と思いました。それを観客に納得し理解させる過程が難しかったのですが、そのレベルを越えれば、ユニークな魅力となるはずだと信じていたので、その時からそのような気持ちで後先考えずに今までミュージカルをしています。」

そして、去る2月9日。わずか2週間の「短くて太い」公演が盛況のうちに幕を下ろし、評論家やメディアは再び彼に向かって敬意を払った。キム・ジュンスは初演よりもはるかに洗練された演技力と‘名不虚伝’(名が知られるには理由がある)の歌唱力で、彼に与えられた役を完璧に消化した。彼は変わらない実力で舞台を掌握し、客席を魅了した。深さが違う感動を与えてくれた彼に拍手と感動は作品が閉幕した後も、しばらく冷めやらなかった。

 

 

劇の流れをリードした確かな演技力
総合舞台芸術であるミュージカルは、美しい旋律の曲、神秘的な雰囲気を演出する舞台効果と照明、カラフルな衣装など様々な要素が複合的に組み合わさり完成される。しかし、結局作品の頂点に立つのは俳優だ。欠点のない演技と揺るぎない歌唱力、アンサンブルとの呼吸が重要な振り付けまで、一瞬も崩れない完璧な調和と合一が舞台に自然に溶け込んでこそ、キャラクターを立体的に実現することができる。
そのようなことからキム・ジュンスはこの作品を通じて、ミュージカルは俳優として完成されるという否定できない真理をもう一度確認させてくれた。彼の演技は、まるで「自然の法則」に似ていた。波のように押し寄せてきて、霧のように消えた。火山が爆発するように怒って、怒りに満ちていながらも、愛する恋人のためには、死も厭わない献身的な純情を見せてくれた。
彼は感情の強弱、音の高低を勝手に弄り描写した。時には戦慄が走るのが感じられるほど強く吹きまくって、またある時はソフトクリームのように柔らかくて甘く、密かにささやいた。千年の歳月の間、一途に一人の女性だけを愛した、極めて純粋で叶わぬ恋に対する傷と悲しみを同時に表現し、劇の流れをリードした。
キム・ジュンスの存在感は、最初のシーンから強烈に迫ってきた。低い声とシルエットだけでも世宗文化会館大劇場の舞台をいっぱいに満たす、圧倒的なカリスマが伝えられた。コンピュータのモニタをイメージしたスクリーンで、音声のみ登場するだけでも、特有のエネルギーを発散していた前作<デスノート>が連想される。
「ようこそ、望むならばお入りください~」
トランシルバニアの邸宅に彼の影を濃く落として、夢の中を思わせるかのような幻想的な声が響いた瞬間から、「ドラキュラ」の血はすでに観客の心に転移された。不気味なほどの深いしわと白髪混じりの髪、半分くらいに曲がった腰とへっぴりごしの歩き方がぞっとして鳥肌が立つが、一瞬血管の全ての血を止めるような、拒否できない魅力に惹かれて、見る観客の心を盗む。
切なる感情が混ざった演技は、残酷な血のストーリーさえ切ない愛の香りに変える力になった。初演に比べて一層成熟して、深みのある演技に世宗文化会館はそのままドラキュラのブラン城となり、観客は「ミナマレー」の心情で固まってしまう。永遠に死なない宿命のせいで、恋人の死を看取って、血への欲望に絶え間なく葛藤しなければならない悲運の主人公は、そこでさらに客席の共感を呼んだ。
何よりもキャラクターの解釈の変化を通じて、無理押しの強制ではなく、愛しているから離れなければならない悲しみの精髄を抜いた。この作品は、彼の熱演を通じて、限りない命を永遠の愛に昇華させた、美しいが残忍な完結を成し遂げることができた。ここで、さらに強力な歌唱力とパフォーマンスは、観客を魅了するにも十分だった。
初演では、人々の脳裏に固定観念のようにちりばめられていた怪奇、かつ恐ろしい吸血鬼ではなく、拒否できない致命的な魅力の「ドラキュラ」の姿を実現することに成功したと言うなら、再演では、一人の女性を愛する男の変わらない愛情を説得力のある姿を描き出して好評を博した。
当時、既存の「ドラキュラ」が持っている暗くてグロテスクなイメージから脱して、胸が痛い事情を持った「より人間的なヴァンパイア」を表現し、新しいキャラクターを創造したキム・ジュンスは、今回の舞台で恋人の死に挫折して苦痛の中で、永遠の命を生きなければならない「ドラキュラ」の過酷な運命をリアルに描き、さらに哀切なストーリーの完成を成し遂げた。
彼の演技には、女性を笑わせる方法も知らない - いや、いつ笑ったかさえ覚えていない - 人生の喜びとは全く見つけられない、孤独で悲観的な一人の男のドラマと、生きることも死ぬことも出来ない、永遠に呪われた命で生きていく暗黒のような吸血鬼の生活と、「ミナ」に死ぬことよりも辛い自由をあげることができず、自ら命を絶って切ない愛を完成させる純愛がファンタジーのように繰り広げられた。

ディテールはよりしっかりしている。余裕があるが、緩んでいない。
「単に運がよかったと片づけるには説明し難い祝福」という「ジョナサン」の言葉に「祝福?」と聞き返し、うっすらと笑う姿は、一瞬だが、その後彼らに展開される暗いストーリーの伏線のように迫る。
ヒゲを剃っていて切った「ジョナサン」の刀に付いたわずかな血までなめる場面は、新鮮な血を渇望する吸血鬼の渇きをセリフ一言もなしに伝える彼の濃厚なリアクションだった。
「私たち、どこかで会ったことありませんか?」と尋ねる「ミナ」と会話の糸を解こうとする刹那、突然現れた「ルーシー」は対話の雰囲気をぶち壊し、気が抜けるような顔の表情には、彼女への切なさと可愛さが相反されて交差した。
死んでいく「エリザベス」をつかんで慟哭し絶叫する姿は、客席にも彼の悲しみがそのまま伝わってくるほど劇的だった。
特に真実を知っていても、現実に遮られ、自分を受け入れられないまま婚約者である「ジョナサン」に戻ろうとする「ミナ」に向かって、「そんな約束できません。あなたは既に結婚している!」と叫ぶ姿は、心臓の鼓動の音も妨害されるほど没入感を高めた。
「私は、ただあなたと永遠に一緒にいたいと思うだけ」という涙濡れた告白は、観客を思わずボロリとさせて、愛して離れることしかできない“ドラキュラ”の憐れて悲惨な境遇を理解させて、どっしりとした響きをつくり出した。

 

 

 

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名不虚伝(名が知られるには理由がある)、優れた歌唱力の生まれながらのミュージカル俳優
キム・ジュンスが出演するミュージカルが他の作品に比べて観客の心にさらに深い余韻を残す理由は、なんといっても、客席の目と耳をひきつける歌唱力である。彼は歌を通してキャラクターの感情線を表現し伝えるミュージカルというジャンルに非常に特化した俳優だ。どの状況でも安定感を失わない実力は、キム・ジュンスが他のミュージカル俳優と差別化されている最大のポイントである。
今回の作品でも彼の訴える力が濃厚な声は「ドラキュラ」の切ない感性が見事に融合して、感動をさらに倍加させた。キャラクターの微妙な心理の変化まで繊細に表現する彼の音楽は、世紀を超える悲しくて運命的な愛を扱ったこの作品を、より偉大にした。 「ドラキュラ」が持っている傷や悲しみ、激しい怒りが彼の声に乗って同時に表出された。
キム・ジュンス自身も「良い曲が適材適所に配置されて劇を完成させている」と言いながら満足感を示すように、ミュージカル<ドラキュラ>は独創的で美しい旋律の音楽を持っている作品である。フランクワイルドホーンが作曲したナンバーは、悲劇的な愛と登場人物の感情を劇的にかつ深く表現し、さらに切ない雰囲気を醸し出した。
最初のナンバー「Solitary Man」から「She」、「At Last」、「A Perfect Life」など、キム・ジュンスの真価を確認することができる舞台が第一幕から続いた。彼は爆発的な声量を遺憾なく発揮した。その一方、ずっと前に愛していた「エリザベサ」との思い出を思い出させて、自分がなぜ呪われた吸血鬼になって暮らしているかを歌う時は、観客の心までを動かした。
キム・ジュンスの長所の一つは、彼がどの俳優と相手になっても、最も完璧なハーモニーを醸し出す優れた能力を備えているという点である。今回が初演だった「ミナ」役のイム・へヨンや「ヴァン・ヘルシング役のカン・ホンソクとの演技では、これらの点がさらに際立って輝いた。彼は、息一つにも感情供給の過剰と節制を調整し、相手が快く演じて歌うことができるように余裕をもってリードした。
時間を遡って待望の悲しい愛と叶わない運命の苦しみを描いた叙情的なナンバー「Loving you keeps me alive」は、このようなハーモニーが絶頂だった。この曲は、現場で直接ライブで聴くため<ドラキュラ>を観覧する観客がいるほど大きな愛を受けている代表的ナンバー。
数百年の歳月が過ぎ、かろうじて「ミナ」に再会したが、たちまち自分自身を見捨てて婚約者の「ジョナサン」に戻る彼女をやるせなく見つめるしかできない「ドラキュラ」のつらい心を込めたこのナンバーは、聞く者の心を溶かすような苦しみを感じさせ、嘆声をもらした。
中毒性の強いメロディーが緊張感あふれるシーンの切り替えと同時に続く「It's Over」も白眉だった。自分自身をやっつけるために、復讐の刃を振るう吸血鬼ハンター「ヴァン・ヘルシング」教授と火花散る熾烈な戦いを繰り広げながら歌うこの歌は、瞬時も目を離せないほど興味深かった。
特に歯車のようにかみ合って回る4重ターンテーブルの舞台で見せてくれるキム・ジュンスとカン・ホンソクの一歩も譲らない激しい演技対決は、迫力にあふれていた。嵐のように吹き荒れて、いつの間にか風のように消えてしまう「ドラキュラ」の姿は、観客の視線を一つに集めて激しい対立をさらに壮大に描いた。カン・ホンソクの重低音をしっかりと支えるキム・ジュンスの高音は、骨の髄までしっかりとさせ、一気に溜飲を下げさせてくれた。

 

 

次の「幸福」は、いつどんな作品で...
観覧を終えて家に帰る途中、ふと「私は今まで、あの俳優について間違いしていたんだな!」という反省の念に横切った。私は、あの若い俳優が2010年<モーツァルト!>でデビューして以来、<天国の涙>、<エリザベート>、<ディセンバー>、<デスノート>などフィルモグラフィーが積もるにつれて進化するかと思っていた。出演作品ごとに、あるいはシーズンプロダクションごとに、新しい姿で成長するかと思っていた。
しかし、今見ると、彼は毎回ごとに、毎瞬間呼吸をするように発展していた。さらに第二幕でも第一幕に比べて、深さが違う呼吸を披露した。 「進化」という陳腐な言葉のほか、彼の成長を説明できる適切な表現法をまだ見つけていないのが残念だ。
まるで、自分の服を着ているような自然な演技は、彼の帰還をさらに華やかにした。語幹の切り上げや切り捨て、指先の微細な震え一つまで、緻密に計算された彼の熱演は、水が流れるように滑らかだった。そのために彼がどれほどこのことで悩んだか、歴然として観ることができて、ありがたかった。観客の立場では、それほど気軽に観覧して集中することができたからである。状況を納得するために努力したり、理解するために努力しなくても済むので、よほど没入がうまくできる。彼の成熟した演技力だからこそ可能なことである。
終わりを知らない秘密の仮面を一つずつ脱ぎ捨てるように、毎回他の作品とキャラクターで五感を満足させる唯一無二の俳優。 <ドラキュラ>のプレスコールで作品に対する愛着を表わして、「今、この瞬間がとても幸せだ」と言ったように、「ミュージカル職人」キム・ジュンスと一緒にした2週間は、観客も幸せを感じることができた。そして、すでに次の「幸せ」を誓約する。



 

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